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風営法コラム
2019.02.05

060.コラム 風営法万歳! ~ 保全対象施設の保護は必要か?

風俗営業者ならご存じのとおり、営業所の周囲に学校や病院、保育所などのいわゆる「保全対象施設」が
存在していると風俗営業許可を取得できません。

よくあるケースとしては、店から30メートルのところに認可保育所がある場合。

これが原因で、せっかく賃貸して内装工事した店舗が許可されないという事故。

事業者にとっては重大なる損害をこうむるわけです。

しかも、事前に調査してもリスクを確実に回避できるわけではない。

これっておかしいなあと思うのですが、不思議なことに、関連する業界がまったく気にしていない様子。

で。保全対象施設の保護って必要なのか?という話。

例えば、大学も学校として保護されていますけどね、大学生って18歳以上ですよ。客として入店できる年齢。

18歳未満立入禁止の風俗営業所ではあるけれど、大学生が通う学校の近くにあると問題が?

勉学に励む若者の心を乱していますかね。でも大学へ通う途中でも駅でも風俗店を見てるし、可愛い又は
イケメンの若い異性が学校内にたくさんいますよね。

SPAの中吊り広告とかコンビニのエロ雑誌も風俗環境にかなり有害な気がしますけれど。

しかも大学の校舎って大きいです。たかだが30メートルで制限することに意味あるんでしょうか。

それと保育園。認可がない保育園は保全対象からはずれてますが、駅のそばや商業施設にたくさんありますね。

あやしいビルのとなりにも平気であったりする。それが気になる人はだいぶ減っているように思うんです。

少なくとも、便利な商業地区に設置する時点である程度の我慢はご覚悟されているはずなので、商業地域での
制限は無意味ではないか。

最近は高層階のビルも多くなってますが、1階が保育所で20階にキャバクラがあったとしても、それはアリじゃないかと。

そもそも上下の距離では30メートル以上離れていても、それでもダメだと。

ほかにもいろいろ思いつきますが、この辺で終わりにします。ともかく。

事業者の経済的損失のリスクがあまり大きいという点をよく考慮して、場所の制限が適切かどうか、
再確認するべきではないですかね。

 

風営法研究会
研究員 日野孝次朗

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