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風営法コラム
2020.10.07

078.コラム ~ 風営法手続の無駄に対する現場の声

もともと行政手続きの簡素化は規制改革推進会議での主要課題でしたが、菅政権が発足して行政手続きにおける
書面や押印の抜本的見直しが政策の目玉になっています。

風営法関係の手続についてもコスト削減は課題になっています。

そこで。「無駄な手続はありませんか?」と現場の方々に聞いてみますと。
規制を受けている業界の現場。監督官庁の行政事務の現場。
いずれにしても、「こんな無駄があります。」という返事は出て来ないものです。

<無駄かどうか>の判断基準とは何なのか?

判断の前提として、「この手続きが、この書面が、なぜ必要なのか」を理解している必要があります。
ですが、「現場」では日々、いつものごとく仕事をすればよいという雰囲気ですから、「なんのため?」
なんてことは考えたりはしません。
「なんでこんな無駄なことをするんだろう」などと考えていたら、こんな緻密な社会を維持することは
できなかったでしょう。

学校の校則について「なぜ?」なんてことを考えさせる先生はいませんよね。
いい意味でも悪い意味でも、決められたことを黙々とこなすのがこの社会における美徳ですから。

企業活動におけるコスト削減が難しいように、行政手続きの無駄の削減も、現場の声を待っていては
難しいようです。

というわけで、風営法関係の手続の見直しは容易ではありません。

なんとなく私みたいに、風営法全般の手続きもやるし、現場からの相談にものるし、セミナーもやる、
そして<面倒くさがり>という人間がちょうどよいのかもしれません。
とは言え、パチンコ、ゲームセンター、麻雀など遊技場の分野では、業界団体が法改正に意欲的なので、
必要に応じていろいろ動くわけです。

ところが風俗営業の1号から3号の分野、いわゆる接待等飲食店の方では、ダンス規制で活動された団体以外
では目立った動きを聞いたことがありません。

今は制度改正のチャンスの時期でもあると思うのですが、あまり関心がないのかどうか。

詳しいことはなんとも言えませんが、法制度をいじるとなれば、遊技業以外にも影響が及びそうな部分も
あります。

そういったところで、「なんとかしたい」と思う点は多々ありますが、私は業界人ではないので、
私が提言しても<余計なお世話>になってしまいますね。

ということで、当面は遊技業界の改善に向けて研究に励みます。

 

 

風営法研究会
研究員 日野孝次朗

 

 

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