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けんぱちコラム
2012.09.03

008「30分ぐらいのジョギングがいい?」

コペンハーゲン大学の研究チームは、体重が多いが健康で、体重を減らしたい20~40歳の男性60名を対象に、21名は毎日30分、ランニングや自転車運動、ローイングマシン(ボート漕ぎマシン)などで有酸素性運動を行ってもらった。21名は60分間の有酸素運動を行ってもらった。残り18名は対照群として運動をしなかった。

結果、1日30分のグループは、1回の運動で約300キロカロリーを消費し、13週間で体重が3.6kg落ちた。一方、1日60分のグループは一回の運動で30分の二倍、600キロカロリーを消費したが、体重減少は2.7kg減にとどまった。体脂肪はいずれも約4kg少なくなった。

この研究では食事のコントロールをしていないしその他日常活動の制限もない。したがって、60分運動したグループは余計に腹が減ってたくさん食べたのかもしれないし、30分の方は無理がかかっていないので他にも運動をしたのかもしれない。いずれにしてもこのデータを信じるなら、60分も運動するのは無駄かも知れなくて、ジョギングなどは30分あたりにとどめるのが減量のコツかもしれない。 ちなみに松本市熟年体育大学は3分ほどのウォーキングと3分ほどの出来るだけの速歩を組み合わせたインターバル速歩を推奨しており、この速歩部分が一日15分、週90分以上になることをすすめています。

Am J Physiol Regul Integr Comp Physiol. 2012 Aug 1. [Epub ahead of print] Body fat loss and compensatory mechanisms in response to different doses of aerobic exercise – a randomized controlled trial in overweight sedentary males. Rosenkilde M, Auerbach PL, Reichkendler MH, Ploug T, Stallknecht BM, Sjodin A.

カロリー制限も健康効果や寿命延長が、マウスやアカゲザルで報告されて来ましたが、2012年8月30日のネイチャーでアカゲザルの20年に及ぶ観察から、20%のカロリー制限によって、オスのコレステロール値が下がったり、ガンの発生が減ったりといった健康効果は認められたものの、寿命の延長は認められなかったとか。ことはそう単純ではないわけですな。

諏訪東京理科大学 篠原菊紀教授のブログより(2012年)

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