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けんぱちコラム
2024.08.20

158.パチンコ店は経済犯を増やす、報道の誤解

先日、パチンコ店周辺で経済犯が増える、と報道された「パチンコ店が日本の財産犯罪に与える影響~」
読みました。この研究によれば2017~2023年の期間で、周辺での犯罪率が最も少ないのはずっと営業
していた店であり、ずっと閉店していた店周辺で犯罪率が高く、閉店するとやや高くなっていくそうです。

報道された、「パチンコ店がオープンすると犯罪率が増え、閉店後も増える」というのは、対象となった
11727店のうち30店舗の話です。実際、この期間に、オープンしてかつ閉店するのはまあまあまれな
ケースであり、おそらく特定できるのでそこは調べてみたいです。

この論文を受け、業界に提言したいと考えましたが、お店を閉店しないよう頑張って営業することが
経済犯対策です、などとなってしまいます。

私の読み方が間違っているのか…、論文ではないので、詳細が不明な点もあります。

余談ですが、暴露説が前提の報告ですが、最近は適応説の方が強いのではないでしょうか。
EGMと日本のパチンコパチスロは同一視できませんし(レイズアップできませんし、時間粗利はせいぜい
1500円ですし)、昔はユーザーは200万負けなど単に使った額の合計で風説が出たので、
いやそこそこ勝つときもあるだろうと、実感的に違うので、シミュレーションして論文を書きましたが、
年間200万負けはほぼ0でした。

そもそもEGM危険説は、他のギャンブリングとの被りだという研究もありますし、日本の研究でも
パチンコ単独はSOGS値が低いはずです。

公立諏訪東京理科大学 篠原菊紀教授

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