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風営法コラム
2019.12.16

068.コラム ~ 喫煙室の見通しについての勘違い

今年の3月、健康増進法改正にともない風俗営業所内に喫煙専用室を設置する場合の手続の特例的措置について
警察庁から通知がありました。
今だにこれの法的解釈には謎があるのですが、まあそれはさておき。
もうすでに喫煙専用室を設置して手続を済ませたお店も少なからずあって、警察署においてもある程度は「慣れ」が
出てきたと思います。

で。こういうことが起きています。

「喫煙室のガラス板にポスターを張ってはならん」と警察職員から言われました。という店長さんからの相談。

その喫煙室はたまたま客室の外だったケースなので、客室内の見通しを妨げるという、いわゆる構造設備基準には
かかわりがないはずですが、おそらくは、例の特例的措置の規定が頭によぎったかなと。

喫煙専用室の内部がもし客室であれば、遊技島空間と喫煙専用室を隔てる仕切りが客室内部の見通しを妨げるおそれが
あります。
これは構造設備維持義務違反の問題になります。

言い換えると、喫煙専用室が客室外ならば、客室内部の見通しを妨げないで済みます。

ところが、ポスターをはずせと急に警察職員から言われたときに、お店の人が意味がわからなくて混乱するのも致し方
ないことで、言われた通りポスターをはがしてしまったりもする。

そして、「そういうもんだ」と思ってまた別の店でも。。。。

こういうことは従業者名簿の本籍地記載においてもよく起こることで、勘違いというのは誰にでもつきものですから、
お店で冷静に対処いただくしかありません。

ただまあ、「承認を受けないで変更届出でよい」という措置について、私は一概に良いことだとは思っていません。

いずれほかにもいろんな後遺症が出てくると思いますが、仕方ありませんな。
その相談にいちいち対処して、人がどんな勘違いをしたかを推理するのも私の仕事ですから。

 

風営法研究会
研究員 日野孝次朗

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