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風営法コラム
2020.08.05

076.コラム ~ 風営法の立入り権濫用?

確か7月19日頃のニュースだったと思いますが、官房長官の記者会見において、コロナ感染対策
として警察に飲食店等へ立ち入らせるという政府の意向が表面されていました。

これが<風営法にもとづく立ち入りだ>と言うことで、風営法の目的にはずれた違法な立ち入り
になるのではないかとの指摘が、ネット記事で流れていました。

あまり目立っては取り上げられてはいませんが、法の運用上問題があるという声が警察の現場から
漏れ伝わっているという記事もあります。

コロナ問題で叩かれる業種がたまたま風営法の規制下にあると、監督官庁である警察行政に対する
高まってしまいます。

ホール業界で一部の店舗による休業無視が世間から注目されたときも、世論の一部には
「風営法で対処せよ」といった声がでていました。

警察が動けば業者は言うことを聞くもんだ、というイメージが世の中にはあって、そのような誤解に
政府首脳が政策として同調してしまうのだとしたら、法治国家としての質が問われてしまいます。

法令順守のための立入りが、それ自体が違法だと指摘されたりしたら、立ち入る現場の職員にとっては、
やりにくくて仕方がないでしょう。

コロナ騒ぎのせいで風営法が少しばかり脚光を浴びる一瞬がありますが、風営法に関係している
業界人の方々は冷静に対応していただきたいです。

権力は法に基づいて動くのです。このあたりの感覚が時代遅れの人は、ホール業界でもまだまだ
少なくないです。

こういうときは世間の誤解を解くチャンスでもありますから、業界の方であれば、自分の言葉で
風営法をわかりやすく説明できるといいですね。

 

 

風営法研究会
研究員 日野孝次朗

 

 

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