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風営法コラム
2022.02.21

090.コラム ~ 癒着という誤解

「パチンコ店は違法か合法か」という討論会の映像を年始のニュース記事で見ました。
三店方式を題材としてパチンコ店の法的問題点について30分にわたって有識者が語っていました。
とは言え、三店方式の議論については、まあそんなもんだろう、というのが私の感想です。
むしろ、それ以外の部分で非常に気になったことがありました。

それは業界と行政との癒着というテーマです。
<特例、例外がある所に権力、癒着が生まれる。基準が決まっていれば癒着や権力が生まれようがない。>
といった指摘がありまして、それはごもっともではありますが、実際に癒着の実情はどうなのか。

行政とつるんでいないと開店できない、といった誤解がごく平然と語られていましたが、
これについて否定するのは誰なのか。

開業の手続きに関わっている私などの立場からすると、それは重大な誤解なので「違います」
と言いたいわけですが、世間がそう思ってしまうのもわかります。

そういう間違ったイメージを払拭するにはどうしたらよいかと考えると、なかなか難しいことでは
ありますが、第一に、誤解されやすい行動をとらないように注意していただきたい。

当然、行政当局としては行政手続きにおいても行政処分や取り締まりにおいても、常に公正な
対応を心掛けているでしょうし、ホール経営者はそれを当然のこととして受け止めるべきです。

いまだに、奇妙な裏技を使いたくなってしまう人がどこかしらにいるかもしれません。

もし特定の事業者に有利な行動がとられたと誤解されるようなことがあれば、それが明るみに
でたときの業界全体に与える影響はどうでしょう。

「癒着」というテーマは、当の業界人にとっては他人事のように思えているでしょうが、業界の
実情としては重大な課題なのだということを認識しておいていただきたいと思います。

 

 

風営法研究会
研究員 日野孝次朗

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