けんぱち研究会
NHKラジオ「つぶや句575」という番組で使った問題です。2013年を乗り越えてゆく力診断です。
以下の問いかけに575で答えなさい。
問題①「流れ着く 無人島、まず 何をする?」
問題②「夏休み あなた宿題 いつやるの?」
問題③「可愛いと 思えぬ子見て どうほめる?」
①は「決断力」の評価。ポイントは「無人島がどういう状況か」と「行動の具体性、実現可能性」です。
絶望的な情景が浮かぶのか、チャレンジすればなんとかなる情景を浮かべているのか、妙にパラダイスを思い浮かべているのかで、 危機感とポジティブさのバランスを見ます。また「すること」が具体的で生きることに直結し実現可能な行動なのか、感情処理的なことなのか、 「あるがままになすべきことをなそうとするか」で評価します。
②は「恋愛力」。もともとこの問題は目先の報酬を優先するのか、先々の報酬を優先するのかが反映する質問です。
夏休みの終わりに、場合によっては夏休み後に宿題をするタイプは、目先の報酬が優先されてしまうタイプで(線条体の腹側が活動しがち)、 太りやすかったり借財を抱えやすかったりすることが知られています。
こういうと困ったことだと思いがちですが、恋愛では付き合いたい相手にちゃんとアタックすることが必要。
夏休み前半、日々コツコツではなかなか恋の機会に恵まれません。
「裏一万 おもていくらで 勝負のる?」(コイントスで裏なら一万円とられてしまいます。表が出たらいくらもらえる条件なら勝負しますか?) でもチャレンジ性が調べられます。平均2-2.5万ですからこれより少なければチャレンジャー、恋の勝負にもチャレンジできるでしょう。
③はKY力。空気を読めない、というか、「読まない」力、「鈍感力」を調べています。
形式的にこころから褒める人は、「自分の痛みに鈍感」。かわいくないに近いことをいう人は「他人の痛みの鈍感」。しゃれたうまい折り合いを つける人は空気が読める人で素晴らしいのですが、これからマインドを上げ、皆で景気を良くしていく必要があり、しかも最後の日本浮揚チャンス かもしれない2013年、がむしゃらに突き進むための鈍感力にはかけてしまうわけです。
「千円の わけまえいくらで OKか?」(ある人が千円もらいました。ただしそのうちのいくらかをあなたに分け、あなたがそれを受け取らないと 没収されてしまいます。あなたはいくらなら受け取りますか?)
この場合、3-400円が平均ですから、この線がすんなり出た人は空気を読む感覚が人並。一円でも受け取る、断ったら何ももらえないから、 という人はプライドや相手のじぶんの値踏み、公平性にこだわらない極めて実利的な人。これも鈍感力です。
一方、半分以上でないと受け取らないというのも自己中心的で鈍感。目先優先、決断力、鈍感力で今年を乗り越えましょう。
諏訪東京理科大学 篠原菊紀教授