研究会
けんぱち研究会
けんぱち研究会
ヒトの腸管内では多種・多様な細菌が絶えず増殖を続けています。
これらは腸内細菌と呼ばれ、個々の菌が集まって複雑な微生物生態系を構築しています。
この微生物群集を「腸内フローラ」と呼びます。
そして、私たちが脳で幸せを感じるもとになる「幸せ物質」のひとつである「セロトニン」は
腸管内で作られています。
また、セロトニンの生成に特定の腸内フローラが関与することが明らかになりました。
このセロトニンが脳内で正常に作用すると、ヒトは前向きな気持ちを保ち、幸せを実感し、
健康ですごせるとされています。
しかし、セロトニンが不足すると、怒りやすくなり、時間が経過してもそれを抑えられなくなるようです。
無菌マウスの血中セロトニン濃度が、通常環境で飼育されているマウスに比較して、低濃度であり、
無菌マウスは落ちつきがなくなるようです。
このようなマウスを普通の環境に戻し、乳酸菌などを投与すると、マウスは落ちつきを取りもどすようです。
腸内細菌の働きは脳にも影響があるようです。
諏訪東京理科大学 篠原菊紀教授