研究会
けんぱち研究会
けんぱち研究会
私たちは「年齢とともに脳の働きは衰えるもの」と思いがちですが、それは誤解です。
人間の知能のうち、知恵や知識、経験などをもとに物事に対処する「結晶性知能」と呼ばれる能力は、
生きている限り伸び続けます。
つまり人間の脳は、「歳をとるほど頭が良くなる」という特性を備えているのです。
ある脳科学の調査研究によると、人間の集中力のピークは43歳、基本的な計算能力のピークは50歳、
語彙力のピークは67歳という結果が出ています。
また、これまでは年齢とともに低下する一方だと考えられていた能力も、実は日頃の生活習慣や心がけ次第で、
維持・向上することが明らかになっています。
思考力、暗記力、計算力など、新しい場面に適応するのに必要な「流動性知能」は、
25歳頃をピークに衰えていくと考えられていました。
ところが最新の研究では、「健康的な食事、運動、脳トレ、血圧などの健康管理」をおこなった高齢者は、
これらをおこなわなかった高齢者に比べて、流動性知能を測るテストの成績が25%も高くなるという結果が出ました。
脳トレを始めとする良い生活習慣が脳を鍛え、知能の低下を防いでくれるのです。
諏訪東京理科大学 篠原菊紀教授