けんぱち研究会
ライフキネティックとは、簡単な動きで脳を活性化させることを目的としたプログラムのことです。
ドイツ有数の運動指導者の1人であるホルスト・ルッツ氏が開発し、脳科学研究者や学習指導研究者との
共同開発で独自のプログラムを開発しています。
認知機能や学習能力、そして運動のパフォーマンス向上など、さまざまな効果を理論的に導き出したうえで
成果へとつなげていくトレーニングであり、発祥地のドイツを中心としたヨーロッパ諸国はもちろん、アメ
リカや日本でも導入が始まっており、世界各国で広がりをみせています。
トレーニングの内容として体験会でよく行われるのは、赤・青・黄色の3色のボールを使ったトレーニングです。
参加者数名で輪を作り、はじめは赤いボール1つを使って適当に投げて渡していきます。その際、「自分の名前」
を言いながら投げます。
ある程度時間が経つと黄色いボールを投入します。黄色の場合は、「投げる相手の名前」を言いながら渡します。
最後に追加する青いボールは「次に投げてほしい人の名前」を言いながら渡さなくてはいけないため、
3色のボールが目まぐるしく飛び交うと、何を言えばわからなくなり、脳が混乱してしまうでしょう。
しかしながら、自分の目で見てボールの色を認識し、その指示が何かを思い出して相手に投げる、という動作を
同時に行うことで、脳を最大限に活用することができ、それを何度も繰り返すことで、認知機能や視覚機能を
高めることができるそうです。
日本では野外教育活動でのアイスブレーキングでよく使われるコンテンツでもあります。注目です。
公立諏訪東京理科大学 篠原菊紀教授