研究会
けんぱち研究会
TOP>けんぱち研究会TOP>けんぱちコラム>101.3週間の食事介入で、うつ状態を改善
けんぱちコラム
2019.10.21

101.3週間の食事介入で、うつ状態を改善

乏しい食生活(果物、野菜、魚、赤身の肉が豊富でない食事)が、うつ病と関連しているという
強い疫学的証拠があります。
また、健康的な食事を摂ると、うつ病のリスクが低下することも示されています。

しかし、それを示したランダム化比較試験(RCT)は1件のみで、
若い成人では、そのようなRCTは実施されていません。
そこで、うつ症状のレベルが高く、習慣的に乏しい食生活をしている若年成人100人を対象に、
3週間の食事介入(ダイエットグループ)を実施したそうです。

対照群として、ふつうの食事管理グループを設定し、38人の完全データが得られたそうです。
その結果、食事指導は十分に守られており、ダイエットグループは、うつ病スケールのCESD-Rで
対照群より有意な改善が示されたそうです。

この結果は、うつ症状のレベルが上昇した若年成人が、食事介入を順守でき、
うつ症状を軽減できることを示す最初の例だそうです。
運動でも同様の結果が報告されており、健康的であることは様々な意味で薬ということです。

A brief diet intervention can reduce symptoms of depression in young adults – A randomised controlled trial.
Francis HM, Stevenson RJ, Chambers JR, Gupta D, Newey B, Lim CK.
PLoS One. 2019 Oct 9;14(10):e0222768. doi: 10.1371/journal.pone.0222768. eCollection 2019.

https://higeoyaji.at.webry.info/201910/article_2.html

公立諏訪東京理科大学 篠原菊紀教授

記事一覧へ戻る
PAGETOP