研究会
けんぱち研究会
けんぱち研究会
脳のメカニズムからとらえた場合、直感力とはどういうものなのでしょうか?
早指しでの将棋の次の一手時、サッカーでの素早いパス選択時など、いずれも「線条体(せんじょうたい)」が活性化します。
線条体は行動の開始や維持にかかわるとともに、その腹側に快感中枢(側坐核)があり、快感と行動を結びつけています。
ある行動や選択で良いことが起きると、線条体で結びつきが作られ、良いことが起きそうな行動や選択で先んじて快感を
得るようになります。これがやる気であり、この選択や行動でいける!という直感です。
よく「直観は当たる、直観を信じた方が良い」と言われますが、実際、経験に裏打ちされた直感はよく当たります。
特に「うまくいった!」「だめだった…」とつよい感情を経験に結びつけている場合は、より当たります。
実はAIというのは、何らかの行動や選択に、それでOK、ダメのレッテルを張り学習させることで、人間の経験を
はるかにしのぐ直感を作っているといえます。
直観力を鍛えるために、感情を伴いながら学習し、経験を重ねましょう。
公立諏訪東京理科大学 篠原菊紀教授