研究会
けんぱち研究会
けんぱち研究会
我慢することは毒であり、意志力には容量があります。
堪忍袋には大きさがあり、堪忍には限界があります。
フロリダ州立大学の心理学者ロイ・バウマイスターは「自我の消耗」論をとなえています。
自分の力で我慢するなど、自我の力を使う事柄には、一定の限度量があると主張しているのです。
彼らは、焼き立てのチョコレートチップ入りクッキーをのせた皿の隣に学生を座らせました。
学生たちのうち、ひとつのグループはクッキーを食べることを許可され、もうひとつのグループは
我慢するように命じられました。
その後、両方のグループが、難しいパズルを完成させることを求められました。
その結果、クッキーの我慢を強いられたグループは、「我慢の蓄え」がすでに消耗しており、
新しい課題を与えられるとすぐに投げ出しました。
一方、意志力を保存していたと見られる、クッキーを食べたグループは、パズルに対して
より長い時間取り組みました。
つまり、自我が消耗すると、自我的な行為(自分の意志で何かをする行為)ができなくなって
くるというわけです。
公立諏訪東京理科大学 篠原菊紀教授