研究会
けんぱち研究会
けんぱち研究会
脳が覚醒する時間帯を知っておけば、集中したい仕事や勉強などをいつすればいいかがわかります。
人間には呼吸や心拍、月経周期のような、体のリズムを整えるための体内時計が備わっています。
体内時計のなかでも、約24時間周期のものをサーカディアンリズムといい、体温や血圧の上下、
ホルモン分泌などがそれにあたります。
脳の覚醒度もサーカディアンリズムに基づいて上下しており、覚醒度が高い時間帯ほど脳は高い
パフォーマンスを発揮して集中することができます。
脳は朝から昼前にかけて覚醒度が急上昇し、昼ごろに覚醒度がピークに達します。
ピークを迎えたあとはわずかに低下しますが、高い水準を維持し、18~19時ごろに再度ピークを
迎えます。脳の覚醒度は21時以降に漸減し、深夜~早朝がもっとも低い時間帯となります。
自分のサーカディアンリズムに基づいた生活を心がけましょう。
ここでだいじなのはサーカディアンリズムには個人差があることです。たとえば朝型、夜型。
こういうのをクロノタイプと言いますが、20~50%は受精の時の遺伝配列で決まってくると
考えられています。ですから、朝型の方が健康的であるとか、パフォーマンスが高いといった
データが示され、だからみな朝型になるべきだ、といった議論は危険です。
遺伝的に夜型の人の無理な朝方移行は社会的ジェットラグ(時差)を生み、体調を崩しがちに
なります。自分のリズムを探しましょう。
公立諏訪東京理科大学 篠原菊紀教授