けんぱち研究会
「ペットボトルを手に持って寝るひらめき法」は、意図的に“うたた寝”状態と覚醒を往復させることで、
思考がリラックスしているときに浮かぶ“直感的なアイデア”や“ひらめき”を逃さずキャッチしようとする
方法です。もともと、トーマス・エジソンやサルバドール・ダリなどが、手に持った硬貨やスプーンが
落ちる音で目を覚ます「マイクロ・ナップ(短い仮眠)テクニック」を活用していたことでも知られています。
このような研究です↓
創造的思考能力は、新たな課題に立ち向かうために最も重要であるが、創造性がどのようにして生まれる
のかは謎のままである。ここで我々は、睡眠と覚醒の間の黄昏時(非速眼球運動睡眠段階1またはN1)に
共通する脳活動が、創造的な火花を散らすことを示す。参加者(N = 103)は、隠されたルールによって
ほとんど瞬時に解くことができることを知らずに数学的問題にさらされた。
その結果、安静時に少なくとも15秒間N1で過ごすと、隠されたルールを発見する確率が3倍になることが
わかった(起きているときの30%に対して83%)。この結果は、入眠時間帯に創造的なスイートスポット
が存在することを示唆しており、そのスイートスポットに到達するには、眠りやすくなることと深く眠り
すぎることのバランスをとる必要があることを示唆している。
Sleep onset is a creative sweet spot
https://www.science.org/doi/10.1126/sciadv.abj5866
これを利用したのが、MITメディアラボ「Dormio」プロジェクトです。 Adam Haar Horowitz 氏らが
中心となり開発した「Dormio」は、入眠期(N1睡眠)に入った際の生体信号を検知し、そのタイミングで
音声などの刺激を与えることで、“創造的な発想”や“夢のコントロール”を促すデバイスです。
人間の脳が夢に入る直前(Hypnagogic state)にどのような思考やイメージを生み出すのかを探りつつ、
それを意図的に活用して創造性を高める手法を確立することを目指しています。
公立諏訪東京理科大学 篠原菊紀教授