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労務コラム
2014.10.28

臨時号.過労死等防止対策推進法

臨時労務研究会情報です。

26年11月1日より、「過労死等防止対策推進法」が施行されます。
今のところ、企業側が何か具体的な行動と言う規制はありませんが、
過重労働による自殺の労働災害認定が、急速に増えています。
自殺と労災との因果関係を認めさせるために、遺族たちや弁護士たちが、何年も戦ってきたのです。
また、先進諸国で過重労働による自殺は、日本独特の現象らしいので、国の威信をかけて、
何としても改善していかなくてはならない課題です。
条文を読むと、国も自治体も責任を持ち調査し、研究し対策をしていくことを明確にしています。
珍しいですよね、国が責任を持ち推進していくなんて。
と言うことは、近々には、企業に対してもそれなりの、義務を負わせてくるはずですね。
ブラック企業の言葉が一人歩きしていますが、間違いなく、飲食業などのサービス業は目をつけられるでしょう。
また、マスコミを賑わした各有名企業は、やり玉にあげられる可能性が大きですからね。

ただ、労働基準法の労働時間については、ある一定の収入や立場の人間には、
時間外労働と言う概念を失くそうとしている、真逆の法律改定も動いているのですね。
過労死は、時間外労働の負担の大きさが、労災認定の決定する大きな要因ですから、
この時間に対する概念を、外すことは困難でしょうが。
どちらにしろ、我々担当者レベルでは、大切な仲間を守るために労務管理を行い、
経営者サイドとしては、社会的信用や、訴訟による負担や損害賠償などの大きなデメリットを防ぐために、
今のうちから準備を整えていくことが重要です。

そこまで、社員に負担は無いから大丈夫なんて、考えは甘いですからね。
面談したり、実労働時間を確認したり、
会社に対して、仕事に対して、従業員が何を思っているかを、
普段から聞き出す体制が出来ていますか。
「毎日仕事の話をしているし、わざわざ時間取らなくても問題はない。」
「上司部下関係なく、風邪通しが良いので、問題なんておきない。」
これらの言葉を思い浮かべた貴方、とても危険ですよ。
さあ、御社の実態は如何に?
そして、何をどのように考えて、体制を整えますか?
悩んだら、研究会へお越しください。

 

労務研究会
研究員 坂本勝章

 

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